台風研究部における研究



上陸台風の構造変化過程とそれに伴う暴風、豪雨、高潮・高波の発生に関する研究(融合型経常研究)

2004年は、平年(2.6個)を上回る10個の台風が日本に上陸しました。例えば台風第18号は北日本も含めた広範囲に暴風被害をもたらし、また台風22号は突風災害を、台風23号は大雨と高波災害をもたらしました。 このような台風による日本本土への災害は、台風が中緯度へ動くにつれて温帯低気圧へ変化するときに、その前線に伴った広範囲における上昇流と大量の水蒸気、下層寒気や中層の乾燥空気の流入などにより生じるということがわかりつつあります。 本研究では、2004年に日本に接近・上陸した台風のうち大きな被害をもたらした台風を中心に、中緯度における台風の構造変化過程と、それに伴う暴風、豪雨、高潮・高波などの発生の関連を調べ、防災情報の高度化に資することを目的としています。



  • 日本に接近・上陸する台風の移動、強度及び構造変化過程の研究


    台風の最多上陸と上陸時の強さはどのような大気・海洋の環境でもたらされたものなのでしょうか? 本研究では上陸までの台風の強度変化に及ぼす海面水温の影響と台風から温帯低気圧への構造変化過程を調べることにより、大気・海洋の環境が台風の移動、強度及び構造変化に果たす役割を解明することを目指します。

     2004 wind velocity and typhoons

    (図) 2004年における海上風と台風発生位置との関係

     2004 sea surface temperature and typhoons

    (図) 2004年における海面水温と台風経路との関係. 図中の数字は台風の番号、赤字は日本上陸台風を示す.

  • 顕著現象発生と台風の構造変化との関連に関する研究


    本研究では日本に接近・上陸した台風が引き起こした暴風、豪雨、高潮・高波の発生環境の特徴を抽出し、数値モデルによる再現実験を行います。 暴風、豪雨の発生に関する台風および周辺の大気構造の影響や高潮の発生と台風の移動方向・速度・中心気圧・風分布等との関連を明らかにすることを目指します。

     T0418_observation

    (図)(左) T0418の眼の回転の時間変化。那覇の空港気象ドップラーレーダーにて2004年9月5日に観測した反射強度から算出した。水平軸は眼の中心からの角度を示す。太線は沖縄本島の100mごと等高線。(右上) 14:00日本時における五角形眼。(右上) 16:12日本時における楕円眼。

     T0421_AMeDASNHM

    (図) 台風0421号に伴う紀伊半島の豪雨.(左図)AMeDAS降水量 (右図)非静力学モデルによる降水分布

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