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2015年10月の西之島の海洋気象観測船啓風丸による観測について




 西之島の火山活動を評価する取り組みとして、気象庁の海洋気象観測船「啓風丸」による二酸化硫黄放出量の観測、可視画像や熱赤外画像の撮影を行いました。 また、2015年6月の啓風丸による航海で設置した自己浮上式海底地震計(OBS)を5台回収したほか、2015年2月に東京大学地震研究所・海洋研究開発機構・が設置した5台のOBSも同時に回収しました。今後、海上保安庁の測量船「昭洋」を使用して2015年6月25日から7月5日にかけて設置・回収された海上保安庁の5台のOBSも用いて、解析を進めてまいります。

 図1に2015年10月3日から4日にかけての啓風丸の航路を示します。10月4日には西之島の南方向で二酸化硫黄放出量の観測を行い、2往復半の計5回の観測により平均400トン/日(最大500トン/日)の観測結果を得ることができました。2015年6月4日の観測では平均900トン/日(最大900トン/日)でしたから、二酸化硫黄放出活動は4ヶ月前に比べて低下したと言えます。この結果については、第133回火山噴火予知連絡会(2015年10月21日開催)にて報告しました。

 このサイトでは、2015年10月3日から4日にかけて撮影した可視画像や動画、熱赤外画像について紹介します。この2日間、前航海で見られた溶岩流と海水の接触によるとみられる水蒸気や、噴石が上向きに飛ぶ様子は確認できませんでした。前航海では第7火口の火砕丘は綺麗な円錐状をしておりましたが、今回は前航海で確認された地形の盛り上がりの方向に陥没している様子が確認できました。また、第七火口の周辺には硫黄と見られる黄色の析出物が確認できました。その他、前回と比べて島の北部が厚みを増している様子が確認できました。

 なお、西之島の火山活動の観測については、同船に乗船していた東海大学海洋学部及び東京大学地震研究所の方々に協力いただき、観測データを活用させていただきました。また、啓風丸の観測員の方々の写真や作成動画を活用させていただきました。


図1 2015年10月3日から4日にかけての啓風丸の航路(※)

※ 国土地理院による平成27年7月28日時点の
  標高データ及びカシミール3Dを使用しました。

可視画像(西之島全体を島の西側から撮影)


今回(10/3 13:20撮影)

※ 前航海で北東部に確認された地形の盛り上がりが目立たなくなり、北側(撮影画像の左側)が厚くなっている様子が確認できます。
※ 南側(撮影画像の右側)はそれほど大きな変化はありません。

前回(6/4 9:27撮影)



早朝に撮影された可視画像(第7火口付近を島の北東側から撮影)


10/4 5:01撮影

10/4 5:07撮影
※ 第7火口内部と北東部の地形の盛り上がり付近から撮影写真の右斜め下にかけて、赤く光る領域が確認できます。



可視画像(第7火口付近)

北から 東から 南から 西から
今回
10/3 12:11撮影

10/4 6:28撮影

10/4 11:59撮影

10/3 14:23撮影
前回
6/4 11:36撮影

6/4 14:07撮影

6/4 14:22撮影

6/4 8:34撮影



熱赤外画像

北から 東から 南から 西から

10/3 12:31撮影

10/4 7:03撮影

10/4 11:50撮影

10/3 17:17撮影



動画

2015/10/3 13:03-13:04撮影 [42MB]

※ 北東部の地形の盛り上がり付近から撮影動画の右斜め下に向けて、噴気が確認できます。
2015/10/3 13:32-13:33撮影 [64MB]
2015/10/3 16:53-16:57撮影 [167MB]
2015/10/4 6:37-6:41撮影 [83MB]

※ 火砕丘の頂上付近でも噴気が確認できます。
2015/10/4 11:45-11:59撮影 [112MB]

※ 二酸化硫黄放出量の観測に際し、火山ガスの真下を通過する様子を再生速度を速めて表示します。
※ 11:47-11:56にかけて行われた第1回目の観測に対応しており、動画の表示時刻は3分43秒遅れています。

※ 動画を再生するには、html5に対応しているブラウザが必要です。